静岡ガスが5年ぶり優勝!8回裏フタバ産業を逆転 水戸市長旗・決勝

静岡ガスが5年ぶり優勝!8回裏フタバ産業を逆転 水戸市長旗・決勝

水戸市長旗、決勝は静岡県代表・静岡ガスが愛知県代表で天皇賜杯優勝・フタバ産業を5対3で下し、5年ぶり4度目の頂点に立ちました。

熱いシーソーゲームは8回裏に決着!
試合の様子を写真で振り返ります。

決勝 フタバ産業(愛知)vs 静岡ガス(静岡)

フタバ産業
000 002 100|3
100 000 04X|5
静岡ガス
(フ)二村、奴賀-尾西
(静)竹内、安藤、小井-増田

決勝戦はあいにくの雨模様
1回表、三者凡退でテンポよく抑えた先発の竹内投手(21)を迎える静岡ガスの選手たち
1回裏1死、静岡ガス・堀選手が左越えの二塁打を放ちます
送って2死三塁とし、4番志田選手が中前に運び先制!本当に勝負強い
先制し盛り上がる静岡ガスベンチ!
先制点を許したフタバ産業先発は二村投手。準決勝に続き連投です
2回表1死、フタバ産業・荒木選手の打球を静岡ガスのセカンド望月選手が背走してナイスキャッチ
今日も安定した素晴らしい守備を見せてくれたフタバ産業のサード服部選手
静岡ガスの先発、竹内投手はテンポよく3回へ
フタバ産業は3回表1死一塁、早田選手の二直で一走服部選手が戻れず併殺
3回裏、静岡ガス・横田選手の打球を弾いてしまったフタバ産業・山下選手。2死三塁でエラーを取り返す好守
静岡ガスのショート・堀選手も三遊間深い打球を軽快にさばきます
5回表、いい当たりも中飛に倒れたフタバ産業の4番尾西選手。悔しさをにじませます
初回先制されるも、2回以降テンポよく無安打投球を続けるフタバ産業・二村投手
6回表、フタバ産業は1死から二村投手が左前打で出塁すると、9番早田選手が左翼席へ運ぶ逆転2ラン!
個人的にホームランは打球を見つめて走り出す瞬間がたまらなくかっこよくて好きなんですよね
早田選手、こぶしを突き上げます。フタバ産業は天皇賜杯決勝でも9番に入った白井選手の一発が流れを変えました。今日も同じ展開か
劇的な逆転弾にベンチを飛び出して喜ぶフタバ産業の選手たち
続く山下選手もバントヒットで出塁。フタバ産業が勢いづいてきました
マウンドで話し合う静岡ガスバッテリー
6回表1死一塁、落ち着いて後続を断つも逆転弾を浴び悔しそうな静岡ガス・竹内投手
逆転してもらい、ギアを上げる二村投手
6回で降板した静岡ガス・竹内投手。指先を気にしていたのでカメラを向けると切れてました……
6回から静岡ガスは安藤投手
7回表、四球で出塁した尾西選手が続く荒木選手の左前打で足場の悪い中三塁まで激走。無死一、三塁と追加点の好機を作ります
左前打の荒木選手は塁上でガッツポーズ
7回表無死一、三塁、サインを出すフタバ産業・柴田監督
7回表無死一、三塁。フタバ産業・白井選手のスクイズが投手正面を突き、三塁走者尾西選手は挟まれてタッチアウト
1死二、三塁と変わり、フタバ産業の7番・服部選手がたたきを決め1点追加。3-1とします
8回表、フタバ産業は2死から2番光部選手がヒット、すかさず二盗成功。無得点に終わりますが、流れは完全にフタバ産業かと思われました
8回裏、静岡ガスは1死から代打・早川選手(左)が初球を中前に運び出塁
1死一塁から四球を与え一、二塁。フタバ産業はマウンドに集まります
静岡ガスは1死一、二塁から1番・相川選手がバント。送球をフタバ産業のセカンド・豊田選手が撮り損ね満塁に
「ごめん」という表情の豊田選手。満塁となりましたがまだ2点リードです
1死満塁から2番・堀選手が三振に倒れ2死。3番・瀧本選手の打球は一塁へのゴロ
今度はファーストの白井選手が弾いてしまい、静岡ガスは1点返します
1点差に迫りなおも満塁。打席には4番・志田選手。一番頼りになる打者に回ってきます
志田選手に対し、1球もストライクが入らず押し出しで同点に。二村投手の元へ柴田監督が歩み寄ります
同点としなおも満塁。5番・渡邊選手の打球は三遊間を抜け、三走に続き二走瀧本選手も生還。5-3とし、土壇場で静岡ガスが勝ち越し!
殊勲打の渡邊選手(中央)。大仕事をやってのけました
勝ち越しの生還をして喜ぶ相川選手と瀧本選手(手前)
二村投手(左)は無念の降板。疲れもあったでしょうか。奴賀投手にあとを託します
最終回。静岡ガスのマウンドは3人目の小井投手。気迫の投球
9回も2アウト。祈るように見つめるフタバ産業の選手たち
最後の打者を三振に打ち取り、雄たけびをあげる静岡ガス・小井投手
優勝は静岡ガス!
前日のタフな2試合を乗り越え、決勝も逆転でつかんだ優勝です
最後は力尽きましたが、二村投手(中央)はよく投げました
静岡ガス、勝利のハイタッチ。主将の望月選手(中央)、最高の笑顔です

静岡ガス 初戦から厳しい試合を勝ち抜いてつかんだ頂点

優勝した静岡ガスは1回戦からの登場でした。
4日間で5試合。激戦の連続。

武内プレス工業戦は2点を追う8回裏、4番・志田選手の走者一掃適時二塁打で逆転勝利。
続く2回戦・キャプティとの試合は息詰まる投手戦。1-0、安藤投手完封。
京葉銀行との準々決勝は延長15回タイブレークを制し、ダブルヘッダーの準決勝は球場移動して16時15分試合開始のナイターに。
日立Astemo厚木工場の追い上げを振り切り4-2で勝利し決勝進出。
そしてこの決勝も先制し、一時逆転を許すも土壇場で再逆転。

書き出してみるとすごいです。
高い集中力とタフな精神力、体力。
今年、国体と天皇賜杯の出場を逃した悔しさをぶつけ、最後は強豪チームの意地を見た気がします。
見事な優勝でした!
おめでとうございます!

歓喜の輪が解け、増田選手(右)は小井投手の肩を抱き労います

静岡ガス・増田選手
記憶が確かなら、天皇賜杯連覇した2020年(京葉銀行との、こちらも延長にもつれる激戦でした)、増田選手は1年目だったのかな。優勝し、ひとり泣いてたんですよね。

先輩たちによくやったと抱きしめられてました。
強豪チームの正捕手を任されるプレッシャーはすごかったはず。安どの涙だったと思います。
久しぶりに拝見し、ものすごくたくましく感じ、この時のことを懐かしく思い出しました。

あらためまして、静岡ガスのみなさん優勝おめでとうございます!!

天皇賜杯との二冠達成ならず フタバ産業

準優勝でもこの明るさはさすがです!

惜しくも8回裏に逆転を許し、初優勝にわずか届かなかったフタバ産業。

天皇賜杯優勝は記憶に新しく、その勢いのまま水戸市長旗も獲ってしまいそうでした。
試合中に歌い出すチームは初めて見たので(リードボーカルは主将の豊田選手と判明しました(笑))撮りながら私も笑ってしまうほど。

つねに自然体で、だからこそ力が出せるのだと思います。
だいたい準優勝チームの集合写真って暗くなりがちなんですが、彼らはいつもどおり。

メリハリが大事だと、教えてくれます。
タイプの違う投手6人に、どこからでも好機を作れ、誰に回ってきてもきっちり点が取れる得点力の高さ。決勝はうまくいかないこともありましたけど、ただ明るいだけのチームでないことは見た方全員が、そして対戦した相手が何よりもわかっていること。

今大会は全国でも屈指の強豪・静岡ガスの意地を見ましたが、躍進してくるチームの勢いや勝っていくことで自信を深める姿って気持ちがいいしワクワクします。

千葉でいうところの京葉銀行とAKIRAみたいな感じです。
どちらにも代えがたい良さがある。それが個性だし、チームカラーだから、同じであってはおもしろくないですし。

だからフタバ産業ももっと強くなって、全校常連チームになっても変わらないでいてほしいなと願っています。

フタバ産業、胴上げされる光部選手。関係者の方の話ですと光部選手は引退し、別の道に進むそうです。まだ25歳。惜しまれつつも「ありがとー!」という選手たちの、背中を押す声が響き渡っていました。みなさんいい表情!

個人賞

☆最優秀選手賞 
静岡ガス 渡邊洋平選手 

決勝打の渡邊選手。文句なしのMVPです!

☆敢闘賞
フタバ産業 早田宏遥選手 

一時逆転となる2ランを放った早田選手。優勝していたらMVP間違いなしでした

打撃賞
静岡ガス 増田来希選手 20打数6安打 .300

決勝は無安打も3投手をリードし勝利に貢献。私は打撃より強肩の印象が強いかな

勝利監督賞
静岡ガス 車谷芳紀監督

監督さんも賞をもらえるのは水戸市長旗ならではという感じがします

4日間、ありがとうございました!

水戸市長旗を持って、全日本軟式野球連盟主催の大会は終了です(今年はスポニチ杯がありません)。

2022年も高松宮賜杯、天皇賜杯、水戸市長旗と取材させていただきました。
どの会場でもみなさんよくしてくださり、本当にありがとうございます。

サンニッパの認知度はまだまだですが、特にこの活動を大きくしようとは思ってないので、このままマイペースに楽しみながら続けていきたい所存です。

ただ、こんなにみなさんかっこいいので、選手たち、チーム関係者、ご家族、そしてファンの方に届け―!という思いではやっています。
なので、ぜひこの記事を見た方はたくさん広めてください。

これまでの記事や、今回の決勝の記事をよく読んでくださった方は感じているかと思いますが、私は流れを大切にしています。
そのプレーひとつだけじゃなく、試合開始から終了までのストーリー。前後の打席、前の試合、昨年の試合……背景を大切にしながら撮影に挑んでいます。

打った投げただけではなく、ささいな表情の変化から選手の感情のゆらぎを捉えたい。

他のメディアでは出せない色だと自信があります。

これからも可能な限り現場で選手なひたむきな姿を撮り続けていけたらなと思っています。
今大会もたくさんお声掛けいただいたり、話をきかせてもらったり、私に関わってくれた全てのみなさまありがとうございました!


最後に。
ひとりでの撮影・執筆(というほどの文才は皆無ですが)・サイト運営はかなり体力的にも精神的にも消耗します。よかったら、記事下のサポート欄から応援、差し入れいただけると今後の活動の励みになり大変うれしいです!よろしくお願いいたします。

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