国体千葉県代表は京葉ガス!松戸市役所に連勝許さず/国体千葉県予選会 代表決定戦最終日/写真ルポ

国体千葉県代表は京葉ガス!松戸市役所に連勝許さず/国体千葉県予選会 代表決定戦最終日/写真ルポ

国体千葉県予選会、終わりました。
今年も決定戦最終日は第2戦にもつれる、大熱戦。2試合を写真で振り返ります。

写真は試合の流れそのままで並べました。試合前の様子から試合終了まで。選手たちの気持ちを想像しながらお楽しみいただけましたら幸いです。

※写真の転載、二次使用はいかなる場合でも禁止させていただいております

第1戦 京葉ガス vs 松戸市役所

松戸市役所
100 000 100|2
000 000 010|1
京葉ガス
(松)植谷ー池浦
(京)沢井、村松、高清水、織内ー青山

[試合経過]
1回表、松戸市役所は1死から2番・大崎選手が左前打、犠打で2死二塁とし4番・菅原選手が中前へはじきかえし先制。試合中盤は松戸市役所・植谷投手、京葉ガス・沢井投手のテンポいい投手戦。7回表1死、先制打の松戸市役所・菅原選手の打球は風に乗って左翼席へ。貴重な追加点となるソロホームラン。その後一、三塁と攻め立てるも京葉ガスが村松投手、高清水投手の継投でしのぐ。8回表も松戸市役所は三塁まで走者を進めながら追加点を挙げられず、8回裏、京葉ガスは1死から2番・畑中選手が右へ二塁打。2死と変わり4番・小亀選手が中前へ運び1点を返す。1点差に迫られるも、松戸市役所・植谷投手が踏ん張り完投勝利。今年も千葉県代表の行方は第2戦へ。

第2戦 京葉ガス vs 松戸市役所

松戸市役所
000 000 000|0
010 000 00X|1
京葉ガス
(松)植谷ー池浦
(京)小平、沢井、織内ー鈴木、青山

[試合経過]
第2戦も松戸市役所先攻。1回、2回と1死からヒットで走者を出しながら先制点が奪えない。2回裏、京葉ガスは先頭の4番・小亀選手が右へ二塁打を放ち無死二塁。続く5番・山本選手がきっちりたたき一ゴロで1死三塁とし、6番・谷選手が鮮やかにたたきを決めて先制。京葉ガス投手陣は四死球に苦しみながらも粘投しホームは踏ませない。先発・小平投手から第1戦先発の沢井投手、最後は手術を乗り越えて復活したベテラン・織内投手へつなぎ、松戸市役所の粘りを振り切って雪辱。国体千葉県代表の座をつかみました。松戸市役所は第2戦も完投した植谷投手の頑張りに応えたかったが、5回以外毎回走者を出しながら決めきれず1点に泣いた。

あとがき

今年も第2戦までもつれる大熱戦

優勝した京葉ガスのみなさん、おめでとうございます!
王手をかけて臨んだ最終日。勝てば終わりの状況で、簡単に勝たせてはくれませんでした。さすが昨年京葉銀行に連勝して逆転優勝した松戸市役所です。毎年、この国体千葉予選会を見てますが、必ずと言っていいほど2戦目までもつれます。

第2戦は実に京葉ガスらしく、徹底してきたたたきを完璧に決めて1点をもぎとりました。谷選手はたたきを決めた1球前、インコースのストライクを見逃して天を仰いでいたんですけどね。それが演技なのか?というくらい、あっさり華麗に決めました。

わずか1点を投手陣が守り切りました。最近の軟式野球は点数が入る傾向なので、実に軟式野球らしい試合に撮りながらしびれっぱなしでした。上の方の試合になると、なかなか点数が取れないんですね。今でも。

最後を締めたのは、やはり織内投手でした。
代表を決める瞬間、必ずマウンドにいるのは彼だろうなとわかってましたので、出てくる前から(準備している時から)狙ってました(ベンチ前でキャッチボールがそれです)。
手術明けでパワーアップして戻ってきた、百戦錬磨のベテラン。やはりね、勝負所では若さの勢いもあれど、経験が活きてくるんです。そういう場面これまでたくさん見てきました。

前回代表を勝ち取ったときは、国体自体が感染症の影響で中止になってしまったので、今年こそ本戦の舞台で躍動してほしいです。8月に関東ブロックがあります。ぜひ一戦必勝で勝ち抜いてほしいです!


昨年の再現とはいかなかった松戸市役所。
最終日はエースの植谷投手が2試合完投しました。2試合で失点はわずかに2。本当によく投げました。
力投型の植谷投手だけど、途中少し力を抜いて投げてみたり、相手のタイミングをうまくはずしたり、とても工夫して投げてました。疲れもあったかと思いますが「ああいう投球ができるようになると楽」と滝沢監督、ベテランの奥川投手も言ってました。今年まだ数試合見ただけだけど、成長曲線がすごいなって感じてます。

私が成長だなんて偉そうかもですが、今年一番実感したのは試合後にお話しを聞いたとき。
1、2年目のころと比べて随分、植谷投手自身の言葉で話してくれるようになりました。言語化できるってことはそれだけ整理ができていて客観的にも自分をちゃんと分析できているってこと。これ、すごく大事だと思います。今後がますます楽しみです。全国の舞台で躍動する姿を早く見たいなあ。

大事な2試合でマスクをかぶった3年目の池浦選手と試合後少し話せました。
すっごく悔しそうで私もかける言葉が見つからなかったんだけど「これを経験できたのは大きいよ」と滝沢監督も言っていたように、これで終わりじゃないですから。まだ3年目だし、いまは経験値を貯めるときでもあるんです。全部が糧になる。池浦選手の献身的な姿勢や優しく投手を勇気づける声かけは聞いていて本当に頼もしいし、心が温かくなります。捕手の声掛けっていろいろあって、基本捕手が好きなので注目して見ちゃいますけど、池浦選手の声は印象的です。
「バッティングも頑張ります」って最後に苦笑いしてました。守備で精いっぱいでも仕方ない。それに千葉はいい投手多いからそう簡単には打てないし。でも好機に一本。もともと大学(大正大)時代は主軸打ってた選手だったのだから、大丈夫!

最終日の”裏”テーマは「支えてくれる人たちの存在」

試合を撮ることはもちろんなんですけど、今日は「サポートしてくれる人たち」にもスポットを当てたいな、と思って撮影しました。

背番号をつけてベンチに入っていても、選手としての役割ではなくサポートに回っている人達もいらっしゃいます。サポートに回る人たちにもいろんな思いはあるかと思います。
私はその思いまではわからないけれど、サポートしてくれる選手がいるから、試合に出る選手たちは集中して臨めることは間違いないこと。
そういう選手たちの姿も素敵です。いままで試合優先で写真や記事も作ってたけど、こういうのもいいかなって。

いつも記事を見てくださるみなさんへ

今年も国体予選、最後までありがとうございました。
たくさんの方に記事を見ていただけて、球場でも「見てます!」って声をかけてくれたり、本当にうれしいです。

正直、大会前は不安だったんです。
ちゃんとやっていけるのかなって。ちゃんとやらなきゃってなかなか動けなかった。
でも「”ちゃんと”って何だ?」って。

実際、大会が始まって現場に行ってみたらちゃんとも何も夢中で撮ってました。
選手たちの一生懸命なプレー、必死なまなざしが私を勝手に動かしてくれる感じ。不安なんてどこへやら。

不安に感じていたのは結局「みなさんが満足してくれる記事を提供できるか」だったのですが、見てくださる人のことをあまり考えないようにしました。
私が現場で感じたものしか残してない(写ってない)し、写真を選ぶ際も撮ったときの熱量と直感でセレクトしてるので、みんなが喜んでくれる記事なんてそもそも作れるわけないんだと。
”ちゃんと”なんて幻想で、私の素直に感じたものしか残せないとある意味諦めたら、すごく楽に記事更新ができました。

今年は試合経過うんぬんより「写真で魅せる」というサンニッパのコンセプトを突き詰めたいと思い、写真中心でその写真がどの場面なのかまで詳しく書くのはやめました。
更新作業の時短にもなりましたし、より写真を撮るとき、選ぶときの感覚が研ぎ澄まされたような気がします。説明的な写真を撮ることが減りました。もちろん、そういう写真が必要、撮りたいと思ってシャッターを押すときはありますけど。より感情にフォーカスした画作りになっていると思います。

「試合を見ているような臨場感がある」とお褒めいただくことが多いのですが、そういう写真を見ているのにまるで現場にいるように「一瞬息を止めてしまう」ようなハッとする写真を残したいなとは思っています。

これからもスタイルに固執せず、自由に発信していきます。
みなさんが望んでいるものではないかもしれないけれど、一緒に楽しんでいただけましたら幸いです。

最後に、いつも千葉県野球協会のみなさま、球場担当の役員の方々には大変よくしていただき最高の撮影環境をありがとうございます。
次は天皇賜杯千葉県大会。もう1週間後に開幕です。きっとまた素晴らしい試合がたくさん見れることと思います。

私の写真は選手たちのひたむきなプレーがあってこそ。
天皇賜杯もみなさんが悔いなくやりきれることを心から願っています。

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