328 Game highlight / 天皇賜杯千葉県大会準々決勝習志野市役所 vs 京葉銀行 2025.6.21

Highlight（31枚） 記事に掲載しきれなかった写真は後日フォトギャラリーとして更新予定です あとがき 前回の対戦（国スポ千葉県大会）で、京葉銀行から初勝利を挙げた習志野市役所。 この試合もホームランで試合が決まった。 39歳、ベテランの一発 習志野市役所先発の原投手が5回完全投球。その投球をリードしてきた吉田選手が、6回レフトスタンドへ均衡を破る豪快な先制弾を放つ。 「ちょっと詰まったけど、入ると思った。打ったのはストレート。ホームランは前回天皇賜杯に出場した時の県大会以来かな（2019年以来6年ぶり）。ダイヤモンドを回りながら『カメラはどこだ？！』って探してながらポーズしてました（笑）」 いやいや大変うれしいお言葉をありがとう。バッチリ撮ってたよ！ 今年39歳の吉田選手だけど、私が見始めた10年前とシルエットとか何も変わってないの奇跡すぎない？それとはしゃぐ姿がルーキーみたいで初々しくて撮りながら笑ってしまった。かわいらしすぎた。 「まだまだ引退できませんよ」ってチームメイトから言われてた。39歳で平気でダブルとか試合でマスク被り続けるの凄すぎ。明日も暑い中で準決勝、決勝のダブル。同じアラフォーとして敬意を持って応援したい。 実はこの試合「右打者の一発が見れる気がする……振り切り狙いで三塁側に行こ」と三塁側にいたら右打者の吉田選手が打ってくれた！という私の予感が的中したホームランでもあった。ただ、習志野市役所の宍倉選手か、石井選手か、はたまた京葉銀行の古谷選手、兵藤選手かも……と思っていて、吉田選手だったのは想定してなかったのだけど（笑）本当にありがとう！ 余裕の7回無失点 「今日は70球くらいだから、全然疲れはないです。涼しかったのも良かった」 5回までノーヒット、6回に初めて走者を出し、先制した後の7回も走者を背負ったけどラッキーな併殺もあり点を与えなかった。 ここ最近の原投手は余裕と落ち着きがすごい。力のいれどころもわかっているから、無駄に体力を消耗することなく安定して投げられるんだなって、年々凄みが増すというか味わい深くなってる。 「後ろにいてくれるしね」と石川投手の方を見て話してくれた。石川投手が入る前は原投手が苦しくても投げ続けなければならず、そんな状況を私も何度も目の当たりにしてきた。当時は力の入れどころもおそらくわかってなく、全力で行って燃え尽きる……というパターンで、肩を落としてベンチに引き上げる原投手の姿がいつも見てて苦しかった。 その頃を思うと、自身の投球スタイルも成長し、頼もしい後輩も入ってきて、今が1番いい時なんじゃないかなって思う。明日もふたりがいい状態で投げられれば、頂点は見えてくる。 衝撃の最速更新 ついに出た！152km！！ 今日は土曜日で岩名の観客席もいつもとは比べ物にならないくらいお客さんがたくさんいらしてて、そのうちのどのくらいの人かこの数字に気づいただろうか。 8回表2死二塁、一打同点の場面で石川投手は自己最速を更新してピンチを切り抜けた。私はファインダー越しに打席の小野田選手を見ていて、入ってきた球の速さと、小野田選手の打球が真上に上がったのを確認して「速っ！」と思ってすぐにガンを見た。 これまでの最速は国スポ予選（富里市役所戦）で出した150kmで、今日もこの回の先頭打者の時に150kmを計測したけど引っかかって死球になってしまった。1点差で先頭を出しても、今日の石川投手はどんどんカウント有利に投げていて、なんかすごいぞ……と。 「投げた時の感触は初めて150出した時の方が良くて、今日はそうでもなかったから152出ててびっくりした」 私は正直あまり投手のスピードってこだわってなくて、投球術や駆け引きにワクワクするタイプだけど、石川投手自身がスピードにこだわりを持っているのは知っているし、だからこそ数字が出ると興奮する。選手が自分の目標を叶えた時、それに立ち会えた時って最高にうれしい！ だからちゃんとスピードガンの表示をおさめることができて良かった。飛んだ打球の位置より、スピードガン優先したくらい。あの打球がヒットになってたら私は慌てたと思う。 なんかすごいぞ……と思った今日の石川投手は、存在感が圧倒的すぎたのだ。そこに最速更新も相まって、私は9回もずっと震えが止まらなかった。こんなすごい選手を間近に感じて撮影できることが幸せでならない。 試合に出ていなくても主将として最後まで 今日は両チームの主将が出場することなく試合を終えた。 習志野市役所の竹中主将は前日の試合前に負傷 9回、試合を見つめる京葉銀行の雪下主将（左端） ふたりに共通してたのは「声」だった。タイプの違う声だけど、彼らの声が聞こえない瞬間はほとんどなかったと言える。仲間のために、勝利のために、声を届け続けた。 竹中選手の華のあるプレーも、雪下選手のガッツあるプレーも、どっちも大好きだから見られなかったのは残念だけど、ふたりとも主将らしくて素敵だなって思ってずっと見てた。選手の声を聞くのが好きなんだよね。仲間に対してどんな声掛けしてるのかとか、こういうときは、この選手には、こうやって声掛けするんだって。 それはスタンドの応援が賑やかな野球では経験し得ない、軟式だからこそなのかもしれないと思うと、私はとても贅沢な時間を共有させてもらってありがたい限りだ。 明日もいろんな声に注目して試合を見たいなと思ってる。

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