国体千葉県大会、予選2日目の大注目カード。昨年大躍進のAKIRAと昨年の国体予選初優勝も、国体が中止で涙をのんだ京葉ガス。絶対攻防のあるいい試合になる!とすごく楽しみにしていました。
京葉ガスの初優勝もAKIRAの大躍進も間近で見ていたので、どっちが勝っても拍手を送ろう、そんな気持ちでした。
結果、3時間の大熱戦をサヨナラで制したのは京葉ガス。昨年出場が叶わなかった国体に、今度こそ行くんだ!という強い気持ちを感じました。
初回から攻防がすごく、私の感情も忙しかった……熱戦の様子を振り返ります。
AKIRA
000 001 103|5
001 002 204|9
京葉ガス
(A)小川、丸山、高井-久保田
(京)小平、高清水、沢井-青山
京葉ガスの先発は小平投手。
初回AKIRAは森光選手、岡本選手の連打から1死二、三塁のチャンスを作り、4番・藤井一輝選手。三塁を襲った強い打球を、京葉ガス・花島選手が大ファインプレー。そのままベースに着地し、三塁走者は戻り切れずにダブルプレーでピンチ脱出!初回からものすごいプレーが出て大興奮。
AKIRAの先発は小川投手。
昨年、どの試合でも安定した投球を見せ躍進のシーズンとなりました。初回は三者凡退でリズムよく。
2回もAKIRAは先頭の竹谷選手が内野安打で出塁しますが、後続を断たれて先制ならず。
好守が続き、ピンチをしのいだ京葉ガスは2回裏、4番・山本選手が左中間へ三塁打!
無死三塁と先制の大チャンス。一ゴロで走者動けず1死三塁と変わり、西出選手の打席でエンドランを試みるも空振り。三塁走者は三本間に挟まれてタッチアウト。西出選手は結果二ゴロ、AKIRA・森光選手の好守が光りました。
AKIRAは3回表にまたも森光選手、岡本選手の連打で得点圏に走者を進めるも先制ならず。本塁が遠い。
その裏、京葉ガスは先頭の7番・青山選手が二塁打。犠打で1死三塁とし、9番・小平投手が自ら先制のたたきを決めます。代打で出場することもある小平投手。さすがです。
4回、AKIRAは先頭打者が出塁。犠打で1死二塁とするも、後続が断たれ追いつくことはできません。
5回も西田選手がヒットで出塁も、この回から登板した京葉ガスのルーキー・高清水投手がけん制でアウトにし、毎回走者を出しながらなかなか得点につながらず、もどかしい展開。
5回を終わって1-0で京葉ガスがリード。
前半だけでも攻防がすごすぎて、このまま終わるわけないし、後半どんな展開になるのかとドキドキしながらの撮影が続きます。
6回から京葉ガスは沢井投手。
昨年の国体千葉県大会では京葉銀行に2完封するなど、優勝の立役者となりました。簡単に2アウトをとりますが、AKIRAの6番・久保田選手に一発を浴び同点とされてしまいます。
久保田選手は監督兼任で、前の打席では走者がいる状態でしたので打席でサインを出し、自らがアウトになればベンチへ帰りながらサインを出すなど大忙し。この打席は2死走者なし。打席での集中力が素晴らしいです。
同点とされた京葉ガスは6回裏、2死走者なしから安打と盗塁で2死二塁。2番、ルーキーの小亀選手が勝ち越しの2ラン!
2点を勝ち越され、再び追いかける立場となったAKIRAですが、西田選手、森光選手のヒットなどで2死二、三塁のチャンスを作ります(森光選手、猛打賞です)。3番・古川選手が執念で内野安打をもぎ取り1点を返します。
続く満塁の好機に一本が出ず、勝ち越しはなりませんでしたが両チームとも本当に気持ちが入っています。
7回からAKIRAのマウンドは大黒柱の丸山投手。テンポよく2アウト。
しかし8番・秋田選手が二塁打で出塁すると、なんと9番・沢井投手が2ランを放ちます!!この試合、両チーム合わせて3本目のホームラン。改修して広くなった(両翼98m)千葉県野球場で、軟式野球で、ここまでホームランが出るとは。
8回は双方得点なく、9回表、AKIRAは3点を追いかけます。
先頭の9番・西田選手がヒットで出塁するも内野フライ2つで2死一塁。追い込まれたところで3番・古川選手がヒットでつなぎ、連続四球で押し出し。1点を返します。なおも満塁で一時同点のホームランを放った久保田選手。
レフト前に2点適時打!土壇場で追いつきます。
さすが昨年戦うたびに強くなり、結果を残し続けたチームです。
京葉ガス・沢井投手は追いつかれたものの、勝ち越しは許しませんでした。
3点差を追いつかれた京葉ガス。
AKIRAのマウンドは前の回から高井投手。1死のあと、四球と連打で満塁。一打サヨナラの場面。1番・畑中選手は二ゴロで本塁封殺。
2死満塁となり、8回に守備から入った初打席の谷選手。
思い切り振りぬいた打球はぐんぐん伸びてライトスタンドへ飛び込む、サヨナラ満塁ホームラン!
序盤は得点こそ1点ですが、とても攻防のある展開。終盤に大きく試合が動きました。ここには書ききれなかった数多くのプレー、表情はのちの〈PhotoGallery〉でご紹介いたします。
AKIRAは天皇賜杯に向けて必ず立て直してくるでしょうし、京葉ガスは昨年の分も!とここからますますギアを上げていくはずです。予選2日目で当たってしまうのがもったいないほどの試合でした。死力を尽くした、そんな言葉がぴったりの一戦。3時間、私も集中して撮影していたので終わった後の脱力感がすごかったです。久しぶりにしばらく動けない感覚を味わいました。
まだ予選2日目が終わったばかり。
明日の試合では代表決定戦に進む4チームが決まります。明日も素晴らしい試合が見れますよう。そして選手たちが悔いなく力を出し切れることを願います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
選手たちの息づかいが伝わっていればうれしいです。