5月11日、5年ぶりに埼玉県大会におじゃましました(前回は2019年の天皇賜杯埼玉県大会)。
私は千葉を中心に撮影していて、埼玉とは日程が重なることが多いためなかなか行くことができませんでした。
国スポの決勝トーナメント、準決勝は2試合ともに大熱戦!
試合経過などは省略しますが、写真を見て思いを巡らせていただけたら本望です。
準決勝 第1試合 旭鋼管工業 4−3 曙ブレーキ工業
あとがき
声の先には
この試合で一番印象に残った、曙ブレーキ工業の主将、湯澤選手。
失礼を承知で申し上げますと「お、ファーストのチャラい感じのお兄さんがキャプテンなんだー」が第一印象でした(初見なもので、ほんとごめんなさい!)。
ただプレーを見て印象が激変しました。
特に声。言葉が温かい。仲間への優しさが溢れてる。寄り添って背中を押し、勇気づける声かけができる。撮りながら聞いていてじわっと涙が浮かんでしまうほどでした……。
5回裏、ライトの石塚選手が後逸?(打者を追ってたのでちゃんとは見てなかったのですが)して三塁打にしてしまったんです。0−0で来ていた試合展開で。
そこで湯澤選手は「石塚ー!今のは仕方ない!」って笑顔でした。
本当に仕方ない打球だったのかはわからないし、石塚選手としてはやってしまった……って下を向いてたんです。キャプテンにこう言ってもらえてどれだけ救われたか。
さらに川田投手へ大きな声で「大丈夫ー!周りが守るから!」と。
1死三塁、次打者の強い打球はファーストの湯澤選手がミットを持っていかれながらも抑えて、本塁へ送球。挟殺で三塁走者をアウトにしました。送球が少し逸れて「やばいっ」って声が聞こえたけど、捕手の青木選手がうまく取ってくれました。
湯澤選手は声だけでなく、どんな場面でもずっと楽しそうでした。悔しい場面でもどこか楽しそう。
キャプテンが思い詰めた顔をずっとしてたらチーム全体に影響が出てしまうと思います。
だからいつも「大丈夫」って表情でも声でも、そういう姿勢を見せてくれていたのがとても素敵でした。
6回、旭鋼管工業に4点を奪われてしまうのですが、その次の回に2死走者なしから二塁打で出塁した湯澤選手。得点には繋がらなかったけど、このままずるずるいかないぞ!と流れを断ち切るようなヒットでした。
走者は出すものの本塁が遠い曙ブレーキ工業、最終回の攻撃前。
円陣で湯澤選手から「負けても仕方ない。1点取ろう!」という声がカメラ席まで聞こえてきました。
先頭の青木選手、続く中村選手の連打で無死一、三塁。こういう場面でキャプテンに回るのが野球なんですよね。本当に面白いし、ドラマティック。湯澤選手は凡退してしまいますが、小林選手、秋葉選手の連続タイムリーで1点差にまで詰め寄りました。
あと1点及びませんでしたが「1点取ろう」とみんなでひとつになった結果だったと思います。
湯澤選手を見ていて、思い出した選手がいました。
富里市役所で主将をしていた深澤選手です。
おそらく千葉の方なら、深澤選手がどんな選手でどんな主将だったかすぐに思い浮かぶと思います。雰囲気がよく似てました。なので懐かしくもあり、私はこういう選手に惹かれるのだなと改めて感じました。
両チーム、知っている選手はひとりもいませんでした。
それでもこうして素敵な選手に出会えるから、球場に足を運びたくなる。
またどこかでプレーを見る機会があリますように。
準決勝第2試合も土壇場にドラマがありました。
次の記事も楽しみにお待ちいただけましたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。